を見つけまして、中学生の時に見たな~と思いつつ、あまり面白くなかった記憶
があったものの曖昧な記憶なので再見しました。
そもそもが、タイトルからして日本の配給会社のあざとさ全開の作品ですからね
期待はしていませんでしたが、猟奇連続殺人事件の映画なのに「サスペリア」と
いう魔女と戦うオカルト映画と同列にしてしまおうというのは、いくらなんでも
反則技というか、担当者の感性を疑うレベルです。
1977年にダリオ・アルジェント監督の「サスペリア」が大ヒットして、それに
気を良くした東宝東和(配給会社)が、同じくダリオ・アルジェントが監督して
「サスペリア」の音楽で評価の高いゴブリン(イタリアのロックバンド)が音楽
を担当しているという部分的な一致点から、原題「赤い深淵」という連続殺人を
テーマにしたミステリー作品に「サスペリアpart2」という日本の題名をつけて
公開したのが、この作品だったわけです。
当時、中学生だったわけですが、さすがに詐欺だなと思いましたよ。
「赤い深淵」のイタリアでの公開は1975年ですからね、「サスペリア」よりも
2年前の作品を1978年に公開して「サスペリアpart2」として公開したなん今の
時代だったらSNSで袋叩きになっているでしょう。
映画自体は、テレパシーとか超能力の要素もありつつ基本的には数十年前の殺人
事件から派生する連続殺人の謎解きの映画で、犯人は魔女ではなく人間です。
ダリオ・アルジェント監督の映画だなと思うのは人を殺す設定にこだわりがあり
単純に刃物で刺すとか、銃で撃たれるようなことはなく、なんらかの残酷描写が
ある部分でしょうか。(Xmasパーティーで子供の前で父親を殺すとか)
不気味な雰囲気の絵が真犯人を割り出す決め手になるものの、その絵は絵画では
なく鏡だったということで、鏡に映っていた顔こそが真犯人なわけです。
ミステリーとしての評価は高いようですが、観に行っている本人はオカルト映画
という前提で観に行ったので、違和感があったようですね、と46年の歳月を経て
「サスペリアpart2」という映画の内容が正確に理解できて良かったです。
車に引きずられた挙句に他の車に頭を轢き潰されるとか、エレベーターに首飾り
が引っかかったままでエレベーターが上昇して、首が切断されるとか、いかにも
ダリオ・アルジェント監督の描く殺人場面が出てきて、その点は感心しました。
ゴブリン(日本語にすると小鬼とか、小悪魔みたいな意味)が、演奏する音楽は
「サスペリア」や「ゾンビ」ほどのインパクトはないように感じましたが、この
映画から音楽を担当しているみたいなので、それ以降の方が映画音楽を意識して
イマジネーションを広げているわけですから、その差はあるでしょうね。
どうでもいいことなんですが、ゴブリンの「ゾンビ」のサウンドラックアルバム
を中古レコード店(出張買取で来てもらいました)に売った時、2,500円で購入
したLPレコードが5,000円で引き取られたのに驚きました。
映画のサウンドトラック盤って、プレス数が少ない割にマニアの人が集めている
ので高く買い取ってもらえるということで、あの時に売らなければ、コレクター
がもっと高く買ってくれたかもと思うと、ちょっと残念な気がしました。
コメントありがとうございます。
日本の映画料金は1,800円なのに対して、アメリカは1,000円ぐらい
フィリピンでは600円ぐらいだった覚えがあります。
曜日で安くなったり、夫婦だと約半額、シニアも1,200円ぐらいには
なりますが、それでも年収ベースで比較したら高いですね。