でもっとも権威のあるテレビドラマ、テレビ番組を対象にした賞であるエミー賞
に22部門でノミネートされました。
関ケ原の合戦の直前、豊臣秀吉が遺した五大老の中から徳川家康を排除しようと
策略を巡らせていた時代を背景に徳川家康をモデルにした吉井虎永(真田広之)
徳川家康に外交顧問として仕えたウィリアム・アダムス(三浦按針)をモデルに
したイギリス人航海士のジョン・ブラックソーン(按針)の二人の関係を中心に
細川ガラシャをモデルにした戸田鞠子(アンナ・サワイ)や淀君をモデルにした
落葉の方(二階堂ふみ)などの女性を巻き込んでの物語です。
主役である吉井虎永を演じながら、プロデューサー、日本古来の所作指導の役割
を果たすということで、かなり多忙な撮影現場だったというインタビュー記事を
以前読んだことがあります。
日本人の所作や日本刀の扱いなど、日本人が見ても違和感を感じないように役者
の衣装から小道具に至るまで、細かい部分についても丁寧にアドバイスと検証を
積み重ねて作り上げたのが、この作品であると真田さんは話をされていました。
このドラマの撮影の合間には古くからの友人であるキアヌ・リーヴスが主演する
ジョン・ウィックの最終章への出演もあり、香港最強のアクションスターとして
有名なドニー・イェンとの対決シーンが良かったです。
ドラマ自体は天下盗りの壮大な物語というよりは、和議を拒否した智将と嫉妬心
に凝り固まった若き武将の権謀渦巻く合戦前夜という段階で終わります。
すでに「2」「3」の続編の製作が決まっているので、続編で関ケ原の合戦シーン
を見られそうで楽しみにしています。
今回ノミネートされている部門は作品賞、主演男優賞(真田広之)、主演女優賞
(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信・平岳大)、ゲスト俳優賞、監督賞
脚本賞、編集賞、美術賞、キャスティング賞、撮影賞、衣装賞、メイクアップ賞
ヘアスタイリング賞、メインタイトルデザイン賞、特殊メイク賞、テーマ曲賞
音楽賞、録音賞、音響編集賞、特殊効果賞、スタント賞の22部門です。
熱演していた真田広之さん、アンナ・サワイさん、浅野忠信さん、平丘大さんが
受賞できることを期待しています。
コメントありがとうございます。
日本の評論家が「SHOGUN」が海外で高く評価されたことで、日本の
ドラマの再興のヒントがあるなんて大きな勘違いを書いていましたが
日本で時代劇を作っても駄目だと思います。
そもそも役者がいない。ジャニーズ崩れとか、EXILE崩れとか、役者と
しての基本が出来ていないタレントに海外で評価される時代劇の主役が
務まるわけがありません。
脚本家もマンネリ、日本の内向きの視聴者に受け入れられることに腐心
しているような脚本ではダメだと思うし、大企業や政治家の方に土下座
しているような放送局が、現代の巨悪を揶揄したようなドラマは絶対に
作れないと思います。水戸黄門や暴れん坊将軍のように正体を隠して
悪事を暴き、権力に頼って罰を与えるなんて、結論として権力の中枢に
いなければ正義を執行できないようなドラマでは見向きもされません。
今回のエミー賞ノミネートは日本の芸能界やテレビ業界の手柄ではなく
日本の芸能界のレベルの低さに耐えかねてアメリカに渡り、チョイ役
から主役へと上り詰めた真田広之という役者であり、映画製作者の
努力の成果であるわけで、政治家のご機嫌取りに終始している日本の
テレビ界では絶対に出来ることではないと思っています。
真田広之は素晴らしく、日本のテレビ業界、芸能界は底辺のままです。