・科学(広い意味では教育分野)に対して、全く関心を示していないのみならず
国民の教育レベルを上げることに税金投入を惜しむ三流国家であることを世界に
しらしめたことから、別の意味で有名になってしまった、東京・上野公園にある
国立科学博物館で開催中の、特別展「大哺乳類展3-わけてつなげて大行進」に
行ってきました。(平日でしたが激込みの盛況でした)

今回の構成は、哺乳類とはから始まり、分類と系統ということで生物の特徴から
分類分けをして、どのような順序で種が誕生してきたのかを探るーっていく系統
という考え方で約200種の哺乳類の剥製をわけてつなげて展示するリアル哺乳類
図鑑という展示がメインになっています。
時間があまりなかったのと、入場者がとても多かったので順番にゆっくりと見る
ことが出来なかったので、その点はちょっと残念でしたが、一通りの剥製を周回
することは出来たので、東京まで新幹線で行った甲斐はあったかな。
入場してすぐに展示されているのがライオン。
百獣の王と呼ばれ、たてがみを持つ雄が映画やアニメーションでも主人公になる
わけですが、実際に狩りをするのはメスで、あまり働かない家長に代わって家族
の食事を支えるのがメスとか、人間界のどこかの話みたいです。
そしてこちらがレオポンです。
一昔前、50年以上前になるかも知れませんが、動物園が生態観察や種の保存目的
で繁殖に重きを置くというよりも、見世物小屋的な運営がされていた頃、自然界
の種ではなく人間によって新種を作り出して展示するという意味ばかりではない
とは思いますが、ライオンとヒョウ(レオパード)を交配させて、レオポンとか
ライオンとトラの交配でライガーとか、現在では考えられないような異種交配に
取り組んでいたことがありました。
そんな時代を反映していたのか、人間とチンパンジーの異種交配で生まれた動物
としてオリバー君と名付けられた正体不明の猿人?が、テレビに登場したことも
ありました。(それなりに話題になったので、記憶にある人もいるでしょう)
ヒトの染色体が46本で、チンパンジーは48本なのに対して、オリバー君は47本
なので、ヒトでもチンパンジーでもない猿人だという触れ込みで、アメリカから
ファーストクラスで飛んできたわけですが、日本の研究機関が調べた結果は48本
だったということで、帰りは檻に入れられて貨物室で飛んで帰りました。
あまりにも残念な失態だったので、大騒ぎしてテレビに出した割にはひっそりと
消えていきましたが、オリバー君の子供を産む女性を募集するという企画もあり
応募者もいたようですが、正体がバレてこの企画はボツになりました。
元々はアメリカで企画されたアイデアのようですが、アメリカは法律により獣姦
(動物との性交)は禁止されているので、日本で実施することを考えたみたいな
感じですが、日本人は随分と舐められていたみたいです。
※ 政治の世界では今でも変わらないような感じはありますけどね。
結局、日本人女性をチンパンジーに差し出すというバカな企画はなくなったので
それは良しとして、昭和40年代はまだまだ動物に関する倫理観とか考えない野蛮
な研究者(今ならマッドサイエンティストと言われそうです)がいたわけです。
そんな時代のダメ人間を忘れないために存在しているのが、レオポンの剥製だと
この剥製を見た時には思いました。
どこの動物園で展示されたのかは忘れましたが、ニュースでも報道されていたと
記憶しているので、当時の日本の人には異種交配で珍獣を作り出すことに抵抗を
感じる人はあまりいなかったのでしょう。
子供心にどうしてライオンはライオンで、ヒョウはヒョウではダメなんだろうと
思ったので、大人よりも子供の方が違和感を感じていたのかも知れません。
というようなことを書いていたら、長くなってしまったので大哺乳類展3の話の
一回目はここまでにしておきます。
いつの時代もバカなことを考える人がいるものです
コメントありがとうございます。
視点・論点が違うので、返信コメントはありません。