今年一年、完全優勝をするとは思っていませんでしたが、意外に早く連勝記録
が途絶えることになってしまったのが、マックス・フェルスタッペンでした。
予選では常連のポールポジションを獲得したものの決勝ではブレーキの違和感
を訴えながらの走行で、二周目にカルロス・サインツにオーバーテイクされた
後の四周目で右リアタイヤから白煙が出て減速、ピットに向かう途中で後輪の
ブレーキが破裂したためリタイアしました。
リタイアしたのは二年前のオーストラリアGP以来にはなりますが、機械だから
壊れることもあるとマックス・フェルスタッペンは大人の対応でした。
決勝スタート時点で、ブレーキがロックされたような状態になっていて走行中
サイドブレーキを引いているような状態だったということなので、加熱により
ブレーキから煙が出て、さらに過熱されたことで破裂したようです。
状況的は全く違いますが、昔、富士山のスバルラインを降りて来る時に加熱で
ディスクブレーキから煙が出たことがあるので、なんとなく感覚はわかるよう
な気がします。(ブレーキを冷まして大事には至りませんでしたが)
好調なカルロス・サインツは虫垂炎の手術直後ですが、二着のチームメイトの
シャルル・ルクレールに2秒以上の差を付けて優勝、フェラーリは2022年以来
2年振りの1-2フィニッシュという結果になりました。
2025年は現時点で行き先の決まっていないカルロス・サインツですが、今回の
優勝で、どこかのチームから確実にオファーが届くことでしょう。
昨年後半から調子を上げてきているマクラーレンは、3着のランド・ノリスが
表彰台、4着にオスカー・ピアストリが入って、マックス・フェルスタッペン
が不在の時には、フェラーリ、マクラーレンがしっかりとポイントを稼ぐ構図
が出来ているようです。
6番手スタートのセルジオ・ペレスは、一つ上がって5着でしたがレッドブルの
セカンドドライバーとしては物足りなさを感じたかもしれません。
2025年の契約を確実にするだけのアピールは出来ていないように思います。
8番グリッドからスタートの角田裕毅は、アストンマーティンの二人に抜かれ
8位(マックス・フェルスタッペンとジョージ・ラッセルがリタイア)で完走
してポイントを稼ぐことが出来た上、フェルナンド・アロンソがペナルティで
降格したため、正式な順位は7位になり6ポイントを稼ぎました。
ジョージ・ラッセルのクラッシュは、フェルナンド・アロンソが自称ブレーキテストをした
ことにより発生したとして、フェルナンド・アロンソに20秒のペナルティが課されました。
チームメイトのダニエル・リカルドは、12着でノーポイント
一部では限界説(まだ3戦目ですが、F1では結果が全て)が出ているぐらいで
レッドブル昇格を意識している二人を比較した場合、今回の決勝結果を受けて
角田裕毅がリードを広げたのは確実でしょう。
RBの場合、リアム・ローソンも控えているので、ダニエル・リカルドの状況は
少し追い詰められている段階にあるかも知れません。
次戦は秋から春に移動した日本グランプリです。
角田裕毅が好調を維持して、鈴鹿サーキットでもポイントを加算出来ることを
期待したいですが、アルピーヌはどうなってしまったのでしょうね。
エンジンの非力もありますが、ザウバーやウィリアムズにも追い付けないのは
かなり良くない状況にあると思います。ピエール・ガスリーは気の毒ですね。
アルファタウリからの移籍が完全に裏目になっています。