FIAやホンダが事前に準備した渡航書類の審査をおざなりにした日本の官庁の
杜撰な仕事ぶりのおかげで、ドライバー、関係者の入国が叶わなかったために
日本GPは中止になってしまいました。
数百人の事前入国審査は手間がかかるとか、言い訳をしていますが国民の半数
が反対したオリンピックは政治家と組織委員会の私利私欲のために、感染者の
存在を隠してまで入国を許可して開催したのに、自分たちの私腹を肥やすこと
が出来ないイベントには冷淡という自民党・公明党・維新の会の金の亡者政権
の正体がよく分かる出来事でした。
トヨタ自動車の豊田社長が「五輪の開催はなにがあっても推し進めたのに二輪
や四輪には全くやる気の無い」政権に対して怒りを表明したのには、ちょっと
感心して、トヨタの車は嫌いですが豊田社長には親しみを感じました。
という話はともかく、日本GPの代替としてトルコGPが開催されています。
今回はレッドブルが今年で最後のF1参戦になるホンダに対しての謝意を示して
ホンダが1965年にF1初優勝をした時の白を基調とした特別デザインのマシン
で出走するということで、ホンダのF1撤退までの時間(残された時間)が確実
に少なくなってきていることを実感します。
金曜日のフリー走行では、マックス・フェルスタッペンを筆頭に想定していた
タイムを出せず、ピエール・ガスリーもアンダーステアが酷いためバランスが
取れず「腕が短すぎてホイールを回せない」という表現で、バランスの悪さを
指摘していて、ホンダ勢の苦戦が予想されていました。
とは言うものの雨が降り、ウェットコンディションのFP3(フリー走行3回目)
ではピエール・ガスリーがトップタイム、二番手マックス・フェルスタッペン
三番手にセルジオ・ペレスということでホンダのドライバーがトップ3を独占
しました。(これが予選だったら良いのですが、それは望み過ぎですね)
ホンダ勢のルーキー、角田裕毅も前回までの迷いが少しは吹っ切れたのか3人
のすぐ後には付けられませんでしたが8番手タイムを出しました。
今回のレースでは、カルロス・サインツが4基目のPUに換装したことで決勝は
最後尾からのスタートになる他、ルイス・ハミルトンもICEを交換したために
10グリッド降格のペナルティを受けることになります。
※ICE=内燃エンジン(市販車のエンジンに相当する部分)
カルロス・サインツの場合は、パワーユニット一式(ICE、MGU-K、MGU-H
ターボチャージャー、エナジーストア、CE=コントロールエレクトロニクス)
を交換したために、それぞれのペナルティーを加算すると、20グリッド以上の
降格になるため自動的に最後尾からのスタートになりました。
前回のマックス・フェルスタッペンもPUの交換だったため最後尾スタートに
なったわけですが、ほとんどの観客はF1の動力が6つのコンポーネントに分割
されていて、それぞれに対して基数制限があり、制限を超えた場合には別々に
ペナルティーが加算されることまでは興味がないんじゃないかと思います。
エンジンとパワーユニットの違いを理解しなければペナルティの意味も理由も
わからないというルールは複雑すぎるので、もっとシンプルにすることが必要
なのではないかと思います。
という話はともかく、フリー走行の三回目(雨中走行)でトップタイムを記録
したピエール・ガスリーが予選でも上位スタートすることを願っています。